たらこな日々

Being in the "Now"

『ニュー・アース 第6章』「いまに在る」という意識が私たちを解放する

全米で580万部を突破した「ニュー・アース 意識が変わる世界が変わる」の内容を各章ごとにお伝えしてまいります。

作者のエックハルト・トールについて...

エックハルト・トールはドイツ生まれでカナダ在住のスピリチュアル・マスターです。

彼は29歳の時、長期間に渡り自殺を考えるほどの鬱に悩まされていました。

しかしその後「内なる変革」を通して人生を変えるような至福を経験しました。

彼は特定の宗教あるいは伝統的な教義に属さない現代のスピリチュアルな指導者で、著書やセミナーを通じて苦しみから脱する方法について語っています。

 

この本は私の人生を変えたといっても過言ではないほど私の人生に大きな影響を与えています。私はこの本を読んで「目覚め」のプロセスが始まった一人です。

誤解のないよう申し上げておきたいのですが、私は悟りを開いているわけではありません!

この本は10章で構成されています。

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第1章 私たちはいますぐ進化しなければならない

第2章 エゴという間違った自己のメカニズム

第3章 エゴを乗り越えるために理解すべきこと

第4章 エゴはさまざまな顔でいつのかにか私たちのそばにいる

第5章 ペインボディ(私たちがひきずる過去の古い痛み)

第6章 「いまに在る」という意識が私たちを解放する

第7章 ほんとうの自分を見つける

第8章 内なる空間の発見

第9章 人生の目的は「何をするか」ではなく「何者であるか」

第10章 新しい地

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第6章「いまに在るという意識が私たちを解放する」

※私が解釈した視点からお伝えしています。

 

ペインボディからの解放は自分がペインボディを「もっている」と認識することから始まる。もっと重要なのは、しっかりと「いまに在る」能力と観察力。ペインボディが活性化したときに重苦しいネガティブな感情が流れ込んだらそれがペインボディだと気づくこと。

認識できれば、ペインボディはもうあなたのふりをして暮らし、糧を吸い上げて大きくなることはできない。

 

人間には古い記憶を長々とひきずる傾向があり、ほとんどの人は古い感情的な苦痛の集積を抱えている。これを「ペインボディ」と呼んでいる。

 

ペインボディとの同一化を断ち切ることでペインボディはもうあなたの思考を支配できない。あなたが思考とペインボディのつながりを断ち切ればエネルギーを失い、ペインボディに閉じ込められていたエネルギーの周波数が変化して「いまに在る」意識へと形を変える。

 

あなたの心と感情の状態は隠すことができない。人間は誰でも心の状態に対応したエネルギー場を放射している。

 

子供のペインボディは気まぐれや内向状態として現れることがある。そっぽを向いたり、泣き出したり、癇癪を起こすなど。エゴが発達中なので欲望の力はとくに強くなりがちだ。子供が持つペインボディも多かれ少なかれ人類の集団的ペインボディの一部である。同時に子供は親のペインボディからも痛みを受け取っている可能性がある。敏感な子供は親のペインボディの影響を受けやすい。

 

子供がペインボディの襲撃を受けているあいだは「いまに在って」感情的な反応に引きずり込まれないようにする以外できることはあまりない。反応すればペインボディの糧になるだけだ。

 

子供のペインボディが納まった翌日にでも、子供と話し合ってみよう。

子供にペインボディについて話してはいけない。

代わりにこう質問してみよう。

「昨日、あんなに泣きわめいたのはどうしてだろうね?覚えているかい?どんな気持ちだった?きみに取りついたのはいったい何なんだろうね、名前があるのかな?ないの?あるとしたらどんな名前だと思う?姿が見えるとしたらどんな姿をしてるんだろうね?そいつはどこかへ行ったあとはどうなるんだろう?寝てしまうのかな?そいつはまた来ると思う?」

 

このように質問することで子供の観察力「いまに在る」という力が目覚め始める。

子供はペインボディに襲撃されている最中でも意識のどこかで目覚めているはずだ。

こういうことが繰り返されるうちに目覚めは強くなっていきペインボディは弱まっていく。

 

ペインボディとエゴは互いを必要としている。出来事や状況はエゴというスクリーンを介して解釈され、出来事や状況が完全に歪められる。あなたは自分のなかにある感情的な過去を通して「いま」という時を見ている。つまり、あなたは「いま」という出来事や状況を経験しているのではなく、あなた自身のなかにあるものを経験している。

 

重いペインボディに取りつかれている人は、自分の歪んだ解釈や重苦しくて感情的な「物語」の外に出るのが難しい。物語がネガティブであればあるほどペインボディは重く強固になり、現実だと思い込む。そこから出ることは不可能だ。自分で作りした地獄に落ちているのと同じである。しかし、当人にとってはそれが現実で、他の現実は存在しない。

 

活動的で思いペインボディを抱えている人はある種のエネルギーを放出していて、他の人はそれを非常に不快に感じて相手から離れたくなったり交流を最小限に抑えたいと感じるだろう。思いペインボディを抱えている人は年中争いに巻き込まれる。このように活動的なペインボディをもった人と接するさいはよほどしっかりと「いまに在る」必要がある。こちらがしっかりと「いまに在る」とそれによって相手がペインボディから自分を引き離し、ふいに奇跡的な目覚めを経験することがある。その目覚めは短時間で終わるかもしれないが目覚めのプロセスの始まりにはなる。

 

「悟り」とは「いまに在る」ことであり、頭のなかの声や思考プロセス、施行が身体に引き起こす感情から離れることだ。すると自分のなかに広々としたスペースが生まれる。思考や感情が騒がしくせめぎあっていた場がすっきりと開ける。

 

ペインボディは「不幸な自分」という偽りの自分の一部だ。

ペインボディに支配され、ペインボディをペインボディと認識できずにいると、ペインボディがあなたのエゴの一部に組み込まれる。しかし、ペインボディが重くなりすぎてエゴが支えきれなくなったときペインボディとエゴの関係は破綻する。

強力なペインボディをもつ人たちは「もう人生に耐えられない」というところまで追い込まれる。そうなると内的な平和が最優先される。感情的苦痛があまりにも激しいので、自分の不幸を生み出し持続させている精神や感情的な構造から自分を引き離すのだ。

 

そのとき人は、自分の不幸な物語も感情も実は自分自身ではないことを知る。自分は知る対象ではなく、知る側だと気づく。ペインボディが目覚めるきっかけになる。

 

地球ではかつてないほど大きな意識の流れが生じていて、激しい痛みを通過しなくてもペインボディから自分を引き離すことができるようになった。自分が機能不全の状態に陥ったと気づいたら思考と感情から離れて「いま在る」状態へと進めばいい。抵抗を捨てて、静かに観察し、いまここに在る状態とひとつになるのだ。

 

地球上の歴史で初めて意識的な選択が可能になった。その選択をするのは誰か?

あなたである。

あなたとは何者か?

自らについて意識的になった「意識」である。

 

ペインボディとの同一化から解放されるにはどれくらいかかるのか?

すぐにでも可能だ。

ペインボディに気づいたらペインボディとの同一化を断ち切ることができる。

同一化しなくなれば変容がはじまる。

古い感情はときおり浮上してくるだろう。しかし、それも長くは続かない。

 

ペインボディを感じたとき「自分はダメな人間だ」などと誤解してはいけない。

自分を問題視するのはエゴが大好きなことだ。

ペインボディにきづいたらそれを受け入れなくてはいけない。

受け入れるとは、何であれその瞬間に感じていることを素直に認めることだ。

それは「いまに在る」このと一部である。

いま在ることに反論はできない。反論しても自分が苦しむだけだ。

認めることを通じてあなたは「断片」ではなく「全体」になれる。

エゴは自分を「断片」だと感じている。