たらこな日々

Being in the "Now"

『ニュー・アース 第1章』私たちはいますぐ進化しなければならない

全米で580万部を突破した「ニュー・アース 意識が変わる世界が変わる」の内容を各章ごとにお伝えしてまいります。

作者のエックハルト・トールについて...

エックハルト・トールはドイツ生まれでカナダ在住のスピリチュアル・マスターです。

彼は29歳の時、長期間に渡り自殺を考えるほどの鬱に悩まされていました。

しかしその後「内なる変革」を通して人生を変えるような至福を経験しました。

彼は特定の宗教あるいは伝統的な教義に属さない現代のスピリチュアルな指導者で、著書やセミナーを通じて苦しみから脱する方法について語っています。

 

この本は私の人生を変えたといっても過言ではないほど私の人生に大きな影響を与えています。私はこの本を読んで「目覚め」のプロセスが始まった一人です。

誤解のないよう申し上げておきたいのですが、私は悟りを開いているわけではありません!

 

この本は10章で構成されています。

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第1章 私たちはいますぐ進化しなければならない

第2章 エゴという間違った自己のメカニズム

第3章 エゴを乗り越えるために理解すべきこと

第4章 エゴはさまざまな顔でいつのかにか私たちのそばにいる

第5章 ペインボディ(私たちがひきずる過去の古い痛み)

第6章 「いまに在る」という意識が私たちを解放する

第7章 ほんとうの自分を見つける

第8章 内なる空間の発見

第9章 人生の目的は「何をするか」ではなく「何者であるか」

第10章 新しい地

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第1章 「私たちはいますぐ進化しなければならない」

私たちはなぜいますぐ進化する必要があるのでしょうか。

人類は大変知的でめざましい発展を遂げてきました。

しかし、同時に戦争や暴力の蔓延、奴隷制などで多くの人たちが亡くなっていて、その数は20世紀の終わりまでで1億人を超えているそうです。

「人類の歴史とは大まかにいえば狂気の歴史である」と彼は述べています。

 

人間はなぜこのような残虐な行為をするのでしょうか。

実は人間には固有の「機能不全」があるそうなのです。

 

私たちが「普通」だと感じている精神状態には「機能不全」もっと言えば「狂気」と呼べるような強力な要素が含まれているそうです。

この「機能不全」は恐怖、貧欲さ、権力欲を引き起こします。

この「機能不全」を解決するには「意識を変容させて目覚めることが必要だ」と彼は言います。

 

目覚めることができるのは「準備が整った者だけ」とされていますが、準備ができている人は多いそうです。

目覚める人が増えると集団的な意識のうねりが大きくなって、他の人々の目覚めが容易になるそうです。

 

ここで誤解のないよう付け加えておきます。

「目覚める準備が整っていない人も必ず目覚めの時が訪れる」と彼は述べています。

なので、今現在目覚めのプロセスが始まっていないからといってガッカリする必要はありません。中には目覚める必要性を感じない方や目覚める選択をしない方もいらっしゃると思いますが、人生の選択は個人の自由です。

彼は「目覚めるべきだ」と主張しているわけではありませんので誤解のないよう念のためお伝えしておきます。

 

「目覚めることによってのみ目覚めることについて本当に理解できる」と彼は言います。「目覚め」はわずかに垣間見るだけでもプロセスが始まるには充分だそうです。

そして、一旦始まったプロセスは後戻りしないそうです。

 

この本を読むことで「目覚め」のプロセスが始まる人もいるでしょう。

すでにプロセスが始まっている人たちはこの本を読むことで自分に「目覚め」のプロセスが始まっていると気づくそうです。

喪失や苦しみ、もしくはスピリチュアルな指導者の教えに触れることが目覚めのきっかけになる場合もあるそうです。

 

目覚めるために不可欠なのは「目覚めていない自分を自覚すること。」

エゴイスティックに考え、話し、行動する自分と、目覚めていない状態を持続させている思考プロセスを認識することだそうです。

エゴに気づくためにはエゴについて知る必要があります。

エゴの基本的な仕組みを知らなければエゴに騙され続け、支配され、操られることになります。

自分が目覚めていないと認識することが目覚めのプロセスが始まる一つのきっかけです。

 

「エゴは解体される運命にある」と彼は言います。

 

エゴは真実ではありません。

そして、エゴはあなたではありません。

 

目覚めることで意識に変化が起こると、すべての生命体に存在する「意識」や「魂」を感じ取り、それが自分の本質でもあると気づいて愛するようになるそうです。

 

その本質に気づけないと、表面的なものに囚われてしまい、肉体的・心理的な形が自分であると信じ込むことになり、機能不全に陥ることになる、というわけです。

 

「意識の変化」は人類に運命づけられたもので、その変化こそがいま私たちが目の当りにしようとしているスピリチュアルな目覚め。

 

人間は条件づけられた心の構造から脱却することが可能なのでしょうか?

どうすれば意識の変容への準備が整っているのがわかるのでしょうか?

内的な変化をもたらす、あるいは内的な変化を加速させることができるとしたら何をすればいいのでしょうか?

エゴの意識にはどんな特徴があるのでしょうか?

どうすれば新しい意識が芽生えようとしているのがわかるのでしょうか?

この本ではこのような核心的な問題が取り上げられています。

 

そしてもっとも重要なのは、この本が「新しい意識」から生まれていて「この本」自体が変化をもたらすツールだということです。

「この本を読むうちにあなたの中で変化が起こるだろう」と彼は言います。

すべての存在は(すべての源である)「ひとつの生命」の「意識」が一時的に形となって現れたもの。すべては繋がっています。

 

自然との関わりがうまくいかなくなって、根源的な危機が起こり生存が脅かされると、個々の生命体は「死ぬか」「絶滅するか」「進化」によって限界を乗り越えます。

 

いま、人類につきつけられた課題…

それは、「生存を脅かす根源的な危機に対処すること」

地球はいま限界の状態を迎えようとしているようです。

 

知恵ある教師たちは2500年以上前にこのことをすでに見抜いていました。

しかし、その時は緊急性が低かったので人類の意識の開花は広がることがなかったそうです。

 

人類はいま、進化するか死滅するかという重大な選択を迫られているということに多くの人たちが間もなく気づくだろう、と彼は述べています。

「古いエゴの思考パターンの崩壊」と「新たな次元の意識の芽生え」を体験している人はまだ少ないけれどその数は急激に増加しつつあるそうです。

 

いま生まれているのは、新しい信念体系や新しい宗教やスピリチュアルなイデオロギーや神話でありません。変化は心や思考よりも深いところで起こっていて、「意識の核心」は思考の枠を超えたところにあるそうです。

 

思考よりもはるかに広い次元が自分自身の中にあることに気づく新たな能力が生まれているそうです。

この能力に気づくことで自分が何者であるかというアイデンティティを求めなくなり「頭の中の声」が自分ではないと気づくことができるそうです。

 

思考はあなたではありません。

 

自分とは「思考する自分を見ている者である」

自分とは思考よりも前にある「気づき」であり、思考や感情や知覚が展開する場である。エゴは「形への同一化」にすぎない、と彼は言います。

 

自分が全体とつながっていること、すなわち「他者」や「生命の源」と本質的に結びついていることを認識できない、あるいはその結びつきを忘れることが苦しみと妄想の原因。

 

心の構造自体が変化しなければ、私たちはいつまでも同じ世界を繰り返し創造し続けることになります。

 

人類の生命と意識は本質的に地球の生命と結びついているので、古い意識が解体すればそれに呼応して地理的にも気候的にも大きな変化が起こる。

私たちはその一部をすでに目にしている、と彼は述べています。

 

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★第1章の要約★

人間には固有の「機能不全」があり、「機能不全」は恐怖と貧欲さと権力欲を生む。

この「機能不全」が原因で人類は今、進化するか死滅するかという重大な選択を迫られている。

「機能不全」に対処するには「意識を変容させて目覚めることが必要」。

そして、エゴイスティックに考え、話し、行動する自分と、目覚めていない状態を持続させている思考プロセスを認識すること。

 

次回は第2章「エゴと間違った自己のメカニズム」の内容についてお伝えします。