『ニュー・アース 第９章』人生の目的は「何をするか」ではなく「何者であるか」
全米で580万部を突破した「ニュー・アース 意識が変わる世界が変わる」の内容を各章ごとにお伝えしてまいります。
作者のエックハルト・トールについて...
エックハルト・トールはドイツ生まれでカナダ在住のスピリチュアル・マスターです。
彼は29歳の時、長期間に渡り自殺を考えるほどの鬱に悩まされていました。
しかしその後「内なる変革」を通して人生を変えるような至福を経験しました。
彼は特定の宗教あるいは伝統的な教義に属さない現代のスピリチュアルな指導者で、著書やセミナーを通じて苦しみから脱する方法について語っています。
この本は私の人生を変えたといっても過言ではないほど私の人生に大きな影響を与えています。私はこの本を読んで「目覚め」のプロセスが始まった一人です。
誤解のないよう申し上げておきたいのですが、私は悟りを開いているわけではありません！
この本は１０章で構成されています。
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第９章 人生の目的は「何をするか」ではなく「何者であるか」
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第９章「人生の目的は何をするかではなく何者であるか」
※私が解釈した視点からお伝えしています。
人が今日を生き延びられればいいというレベルから脱すると、人生の意義や目的が大きな問題となる。しかし、人生の第一義的な目的は、外界には見つからない。それはあなたが何をするかではなく、あなたが何者であるか、つまりあなたの意識状態に関わっている。
人生には「内なる目的」と「外部的な目的」がある。「内なる目的」はあなたがどんな存在であるかに関わっている。これが第一義的な目的。「外部的な目的」はあなたの行動に関わっている。
あなたの「内なる目的」は目覚めること。あなたはこの目的を地上のすべての人と分かち合っている。目覚めとは意識の変化であり、その変化した意識のなかで思考と気づきが分離する。
目覚めると思考に呑み込まれて自分を失うことがなくなる。思考の背景にあるのが自分だとわかる。すると思考は利己的で自立的な活動ではなくなる。思考の代わりに気づきが主導権を握る。目覚めはとは普遍的な知性と意識的につながることだ。「いまに在ること」思考なしの意識である。
目覚めのプロセスは恩寵として始まるため自分で起こすことはできない。そのためにできることは何もない。自分にできることはないのにどうして目覚めることが人生の第一義的な目的になり得るのか？
「わけがわからない」「ちんぷんかんぶんだ」と感じるのであればあなたはまだ目覚めを体験していない。もしあなたのなかで何かが反応するなら目覚めのプロセスは始まっている。プロセスがいったん始まると後戻りすることはない。
目覚めの恩寵には責任が伴う。何事もなかったように生きていくこともできるし、目覚めの意義を理解して、人生で起こった最も重要な出来事だと認識することもできる。
それは自分で決めることだ。もし後者であるなら、現れた意識に向かって自分を開き、その光をこの世界に伝えることが人生の第一義的な目的になるだろう。
目覚めのプロセスの初期段階にある人の多くは外部的な目的が何なのかわからなくなる。世界を動かしているものには動かされなくなる。現代文明の狂気がはっきりと見えて、周囲から浮き上がっていると感じるかもしれない。その人たちはエゴに動かされてはいないがまだ目覚めが充分人生に取り込まれていない。
あなたが「いまに在る」ことに気づかない限り、時間の次元でばかり意味を探し続けるでしょう。しかし、それらは必ず時間とともに壊れていきます。時間のレベルで見出す意味には、相対的で一時的な真理しかないのです。
人を助けることや努力することに価値がないといっているのではありません。しかし、これらの外部的な目的はつねに相対的で、不安定で一時的です。だから、外部的な目的を内なる第一義的な目的と結び付けなさい、そうすればあなたの行動にもっと深い意味が生まれますよ、と提案しています。
第一義的な目的と調和して生きていないと、どんな目的もエゴに支配され時とともに破壊されるでしょう。
第一義義的な目的を達成することは、新しい現実、新しい地球の基礎を築くことです。その基礎が築かれれば、あなたの目的や意図は宇宙の進化の動きとひとつになり、外部的な目的にスピリチュアルな力がみなぎるでしょう。
いましていること、いまいる場所を人生の主要な目的とみなすなら、あなたは時間を否定しているのです。これはとても大きな力です。たったいましていることを第一に考えて時間を否定すると、内なる目的と外部的な目的「在ると」と「行うこと」がつながります。時間を否定するとエゴを否定することになるんです。何をするにしても素晴らしくうまくできます。
いまこの瞬間はつねにシンプルで小さいかもしれませんが、そこには偉大な力が秘められています。いまこの瞬間と自分自身を調和させたとき、大きな力にアクセスすることができます。いまという瞬間を通じて、あなたは生命そのものの力にアクセスするのです。
あなたができるのはいま成功すること。成功とは、いまこの瞬間の成功でしかありません。いまこの瞬間の成功とは何か？それは自分の行為に「質の裏打ち」があることです。
どんな未来が開けるかは、いまのあなたの意識が決めるのです。
いまこの瞬間と調和すると意識が解放されて、全体との調和が実現します。そのとき、全体、つまり生命（人生）そのものの総体があなたを通じて動き出します。
全体とは存在するすべてのことです。
全体はモノの存在と生命という「大いなる存在」によって、形として現れたものと現れないものによって、この世界と神とで成り立っています。だから全体と調和すれば、あなたは全体の意識の一部となり共時性と言われる不思議な一致が頻繁に起こります。
自然は無意識のうちに全体とひとつの状態として存在します。
全体と意識的にひとつになり、宇宙の知性と意識的に調和することで、この世界に新しい次元をもたらす、それが私たちの目的であり、運命です。
次回は最終章である第10章「新しい地」をお伝えします。
